退職した日の夜中に実家の父から連絡があり
祖母が亡くなったと…。
祖母はいわゆる独居老人で10年近く前から足腰が悪くなり
ヘルパーさんを頼んだりしていたけれど、8年前から
老人保健施設に入所。
数年前からは体調を崩し入院。
8年間自宅から離れた生活をしていた。
私はあまり祖母に会いに行かずだった。
娘が生まれてから会わせてあげたいと思いつつも、
お見舞いに行っても誰が来たのかわからないことがあると
聞いてからは、その現実が怖くて余計に遠ざかっていた。
結局、一度も娘を見せてあげられることなく祖母は逝ってしまった。
覚悟はしていたんだ、覚悟は…。
変わり果てた祖母の顔を見たとき、会わずしてこんなにも時が
経ってしまっていたのかと言う思いと、会いに行かなかった自分への
後悔やら祖母への申し訳なさ、悲しさで涙がこみ上げた。
私の記憶にある丸顔でほっぺがぷっくりしていた祖母は別人のようだった。
父親も姉も妹も先に亡くしている父。
喪主を務めた父は祖母が亡くなり、血縁の家族が一人もいなくなってしまった。
そんな父の気持ちを考えるとどんなにつらく悲しいかと。
私の前では決して涙を見せなかった父がお葬式の日に声を殺してこみ上げる
涙をこらえている姿はなんとも言えなかった。
明日は初七日。
ばたばたとしているうちに時間はどんどん過ぎてしまう。